【歯周病がもたらす悪影響とは】
その代表といえるのが糖尿病です。
糖尿病は慢性的に血糖値が高くなる病気で合併症として網膜症、腎症、神経障害、末梢血管障害、大血管障害を引き起こしやすいことが知られています。
歯周病はこれらに続く「第6の合併症」といわれるほどです。
糖尿病になると体を感染から守る免疫細胞の働きが落ちてしまい、
歯周病などの感染症にかかりやすくなり症状も悪化する傾向があります。
一方、歯周病によって作り出される炎症性物質はインスリンの効きを悪くする作用があるため歯周病患者は糖尿病が悪化しやすいこともわかっているそうです。
糖尿病は歯周病を悪化させ、歯周病も糖尿病を悪化させるように双方向で悪影響を及ぼすということです。
でもこれを逆手にとって歯周病をしっかり治療すれば、血糖コントロールの改善や薬・食事運動などで血糖値が安定すれば歯周病の症状も良くなります。
また、歯周病と循環器の病気との関連も注目されているそうで、
歯周病が重症化した人はそうでない人に比べて脳卒中や狭心症、心筋梗塞などの発症率が1.5~2.8倍も高いことが研究でわかったそうです。
更に、循環器病の原因となるアテローム性動脈硬化症の程度が歯周病菌が血液の中を巡って心臓に達し感染性心内膜炎の一因になることも明らかになっているそうです。
また、重度の歯周病を持つ妊婦は早産や低体重児を出産する確率が通常の3倍に上るというデータもあります。
妊娠中はつわりで食事が不規則になったり、ブラッシングが不十分になったりする上に、ホルモンの影響で歯周病も悪化しやすいそうです。
このように歯周病を治せば他の病気も良くなりますし、持病を治せば歯周病にも良い影響を与えるので、歯に何か少しでも違和感を覚えたら早い段階で診察してもらいましょう。
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